◇ ご存知ですか? 高認のこと・・・ ◇

中卒でも、高校卒と同等の資格が得られる「高認(高等学校卒業程度認定試験)」のこと。満16歳以上であれば、だれでも受験が可能です。

高認は、さまざまな理由で高等学校に行けなかった人、卒業できなかった人たちの学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した人たちと同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験です。

平成27年度 受験者数と合格者数

質問① 
高等学校卒業程度認定試験に合格すると、最終学歴は高等学校卒業になるのですか?
回答
なりません。合格者は高等学校を卒業した方と同等以上の学力があると認められますが、高等学校を卒業しなければ最終学歴は高等学校卒業とはなりません。

質問②
合格者に定員はありますか?
回答  
合格者の定員は定められていません。試験の結果、学力が一定の基準に達していると認められた方が合格者となります。


◇ 高認に合格すると・・・何ができる? ◇

合格者は大学・短大・専門学校の受験資格をGET。また高等学校卒業者と同等以上の学力がある者として

認定されるので、就職、資格試験等に活用することができます!

🍀 大学・短大受験ができる!看護医療系の専門学校に受験できる!
🍀 公務員採用試験にチャレンジできる!
🍀 キャリアアップに必要な国家試験が受けられる!

近年、大学や専門学校の受験のために高認を受験する人に加えて、就職のために受験する人が増加傾向にあります。

◇ 試験科目と合格要件 ◇

「年2回の受験チャンス」「マークシート方式」の試験です。

そして、合格した科目(科目合格)は、ずっと受験免除になります。

高認 受験科目

Check!受験免除科目がありますか?

□中学卒業、高校中退で取得単位がない、高認を受けたことがない → 全科目受験(8~10科目)
□高校中退で取得単位がある人、過去に高認を受験し合格科目がある人 → 受験免除科目あり

①過去に高認(もしくは大検)を受験して、合格科目がある人→科目合格通知書でcheck!
 ※既に合格している科目は受験できません。
②高校を2年生・3年生で中退した人→通知表・単位履修証明書でcheck!
 ※免除に必要な単位数を取得していないと免除できません。

・上記通知書や証明書を紛失した人は、各機関に取り寄せてください。

質問③
免除要件を全て満たしていますが、申請するだけで認定試験の合格者になれるのですか?
回答
全ての科目の免除を受けて、高等学校卒業程度認定試験の合格者となることはできません。最低1科目は受験し、合格する必要があります。この場合、受験する科目は単位を修得している科目を含めて出願時に選択します。

質問④
高等学校で「世界史B」を3単位修得しました。高等学校の先生には「世界史B」は修得済みだといわれたのですが、高等学校卒業程度認定試験で「世界史B」の免除には4単位必要となっています。「世界史B」は免除にならないのですか?
回答
試験科目の免除に必要な単位数は、高等学校の学習指導要領で定められた標準単位数になっています。ただし、平成6年4月以降に高等学校に入学された方で、各学校で標準単位数より少ない単位数で科目の修得を認めている場合には、免除になることがあります。


◇ あなたの受験スタイルはのこと・・・ ◇
あなたの不安

いろいろ不安や心配はありますね。
でも高認合格までの道のりは人さまざま。皆さん同じではありません。
あなたの一番いい方法で受験にチャレンジしませんか。

Y.Kさん スクールプラスに入学して

 私は、中学生の頃から引きこもりになり、16歳の頃から、少しずつ外出するようになりました。そして、友だちが大学生や社会人になっていき、「このままでは嫌だな~」と自分の将来について考えるようになり、20歳のとき通信制高校に通う決意をしました。そして、家から一番近く、勉強をするだけでなく、カウンセリングやSSTもしてもらえる、この通信制高校に出会い、「ここなら通えるかも…」と思い、通うことを決めました。先生方も生徒の方も温かく迎え入れてくれ、さらに同世代のボランティアさんがいてくれたことがすごく嬉しく、励みになりました。
 初めの頃は、レポート課題が中学生レベルの復習からだったので、いきなり勉強に集中しすぎず、悩み相談や生活改善、自分のペースを見つけ学校に通えるようになることを重視して過ごしました。そして、ある程度学校生活にも慣れ、勉強のレベルも上がった頃から、勉強に本腰を入れるようになりました。勉強方法としては、レポート課題と教科書が連動していたので、まず課題の範囲の教科書を読み、わからないところがあればさらに読み込む。それでもわからなければ人に聞き、声に出してみたり、繰り返し書いて理解し覚えるという感じでした。
 私の場合、20歳であったこと、勉強をすることが苦手ではなかったということもあり、学校の課題提出と高卒認定試験で1科目合格をすれば一年で高卒認定資格を取得できるというカリキュラムで組んでもらっていましたが、入学当時の私は、高認合格のレベルに追いつけるのか、一年で社会に出ていけるのかと不安で三年間通って高校卒業にしたいと考えていました。しかし、勉強を進め、人とかかわっていくうちに、将来やりたいことが見えるようになり、進学について悩むようになりました。そして、まだ先でいいと断っていた高認試験も、受けるだけ受けてみたら?という先生の提案で受けてみることにしました。しかも1科目合格で良いところ、不安だった私は保険的な意味で2科目受験しました。
 高認試験の勉強方法は、学校のレポート課題である程度勉強できていたのと、試験まであまり時間がなかったので、過去問を重点的に解きました。わからないところやポイントなど、先生やボランティアの方に教えてもらいつつ、問題を解くうちに出題傾向もわかり、採点した点数も安定して合格ラインに乗るようになりました。
試験当日、受験などの経験が無かった私は周りの空気に少し緊張しましたが、科目ごとの教室移動や休憩時間もあり、2科目めの試験からは、普段の勉強と同じようにできました。そして、無事に合格することができ、さらにそのままの勢いで行きたかった大学への入学も決まりました。とてもワクワクしています。
 私のように、不登校・引きこもりになった人や、将来のことを迷ったまま気付けば時間が過ぎていたという人でも、何かしたいことや、なりたい職業などが見つかった時に、人生を変えるための、ひとつのポイントになる素敵なカリキュラムだなと思っています。

K.Kさん 高認を受験して

 「勉強なんかイヤ」最初の私はこうでした。中学校から一切せず、高校を中退して毎日毎日、朝から晩までバカ騒ぎをして遊びまくっていた日々でした。アパレルで働いて楽しかったでど、ふと思ったときに、ずっと働いていける職場に務めたいと強く思い、高認を受け、大学に進もうと決めました。
 でも心の中では正直、ずっと勉強をしてこなかったから、また途中で挫けてしまったらどうしようとか不安でいっぱいでした。
 毎日学校へ来て、勉強をして、わからないことでつまづいて、「もうイヤヤ」って諦めようとしたこともありました。それでも少しずつ毎日勉強し、高認試験を受けました。緊張したし、周りの雰囲気に飲み込まれそうになったけど、できる限りの力を出し、テストに挑みました。
 二日間のテストを終え、自己採点してもらい点数を見たとき、今まで挫けずがんばってきて良かったと心から思いました。こんなダメ人間だった自分でもやれば出来るんだと実感しました。
 自分はバカだからやっても無駄と諦めなくて良かった。わからないから辞めたい、逃げたいって思ったけど逃げなくって良かった。
 将来の夢が思っているよりも広がりました。大学へ進学しても頑張ろうと強く思いました。みんなも諦めずチャレンジしてください。